2011年5月28日土曜日

ドタバタ3





船の中ではインターネットがつながらなかったので、
ミコノス島のカフェで書いています。

バス停まで駆け出したのはいいのですが、駐車マナーの悪いこと。
歩道と歩道のあいだをふさぐようにして停めてあるので、
いちいちでこぼこの車道に出て、柵のすき間を抜けないと歩道に
もどって来られません。
ようやくバス停にたどり着いて、息をきらしてベンチに座り込むと
となりに腰かけていたテッサ(70歳)が声をかけてきた。
きれいな英語で、なにかお役に立てるかしら?と言うので、X96バスは
まだですか、とたずねると、まだのようね、という返事。
「やった!」
「どちらから?」「日本です」「もう20年もイギリスの
サウスハンプトンで暮らしていてね」「どなたかお子さんと?」と
いう会話をしているうちに、テッサのバスがやってきました。
こんなシーンどこかで見たな。
フォレスト・ガンプがベンチに腰かけていると、バスを待つ人たちが
入れ替わりに話しかけてくる。
私に話しかけてきたのは一人だけだけど、時間はどんどん過ぎていく。
もう18:20だぜ。
何かおかしくないか。
もうすぐ18:30。
もしかして、まずい状況じゃないですか?

話は変わります。
すっかりやられちゃいました。
蚊です。手にも顔にも5、6箇所。そのうえ一晩中物音が続いていたので
すっかり寝不足。なんだったんでしょうか。鉄製のドアが
開け閉めされるガチャーンという音とマージャン牌をかき混ぜる音の二重奏。
そしてカミナリ。
ここはいったいどこなんだ? 思わず笑ってしまいました。

朝食をとりに降りていくと、フロントにおばさんが一人。
あいさつをしても、ふんと顔をそむけました。
ダイニングにいるおばさんも同じくらい無愛想。
コンチネンタルの朝食なのに持ってくるのに10分。
コーヒーを待ちくたびれて席を立つ。
時間がないからと声をかけても、返事はむろん、顔さえ向けようともしない。

きのうのオヤジはいい奴でしたよ。
バス停からもどって「間に合った」と言うと、たいそう喜んでくれました。
少ないけどお礼させてほしい、と紙幣を渡そうとしても、
がんとして受け取りませんでした。

ちょっとさみしい気持ちでチェックアウトをすませ、ロビーで
8:30に迎えに来てくれるはずのシャトルサービスを待ちます。

来ません。
旅とはそういうものです。
人生そのものです。

通りを下っていけば、港はもう見えているではありませんか。
たいした荷物はありません。駆け出す必要もありません。
ゆるゆると歩いて行きましょう。
潮風が心地よいのですから。

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