2011年5月29日日曜日

船の名前はルイス・マジェスティです

パトモス島からもどって、まずは入浴。午前中は広大なエフェソス遺跡を
歩き回ったので、汗をかきました。お湯につかりながら、Tシャツを洗濯。
洗濯といっても、シャンプーをつけて泡を立てからすすぐだけ。
きのうは靴下、おとといは下着を洗いました。
2週間の旅ですが、機内持ち込みの手荷物だけで済まそうとすると、
マメになるしかありません。

ここは迷わずバスタブつきのキャビンを洗濯、いえ選択して正解です。
むろんシャワーだけの部屋より、いくらかお高くなります。
しかしたいした差額ではありません。
案内によると客室の合計は731(定員は1800人)のうち、
バスタブを備えているキャビンは22室しかありません。
ようするに早い者勝ちです。

ツアーの人たちは旅行社が安く仕入れた団体向けのキャビンのようです。
元の部屋が団体割引になっていたのでは、差額を払っても風呂付の部屋に
してもらうのは無理でしょうね。

テンダーボートの整理券をもらう列に並んだとき、添乗員さんたち3人と
いっしょになったので、少し話をしました。
(船が接岸できない小さな港では沖に停泊して、テンダーボートで陸に
連れて行ってもらいます。一度に乗れるのは70人くらいから150人くらいまで、
先のボートに乗れば、それだけ早く上陸できます。
船主催のオプションツアーに参加する客が優先です。
一般客はそのあと。停泊時間は行き帰りを合わせて、4時間から5時間
くらいしかありません)

「エフェソス遺跡はどうでした? ガイドさんの日本語は大丈夫でしたか?」
添乗員の一人からたずねられました。
オプションツアーには、どの旅行会社のお客さんも混じっています。
エフェソスツアーには、この場にいなかったもう一人の添乗員さんが
代表でついて来ていました。

「とてもよく通じたし、楽しかったですよ」
「ときどきなに言ってるかわからない人がいるよね」
「遺跡のあと、革製品の工場とみやげ物屋の2件に連れて行かれたのが、ちょっと」
「2件ですんだらいいよ。3件のこともあるから」
「革製品のほうは、まずファッションショーを見せられるんです。
そのあと販売ですけど、ガイドのセクチュクが、私が交渉してあげますと言いながら、
真剣な顔で勧めるんですよ」
「やばいね。それ」
「お客さんに伝わるようじゃ困りますね」
「私もアルバイトでガイドをしていたことがあるから、気持ちはわかります。
でも、ガイドをしているときの愛想のいい顔と表情も雰囲気もまるでちがいますからね。
必死も必死というか、選挙に落選しそうな候補者くらい、余裕がなくなってましたね」

私も心のうちで、みんな買ってあげればいいのにと、無責任なことを思っていました。
買ったのは2組だけだったから、ひどく気落ちした顔をしていました。
もしかしたら、お店の人から「これからは中国語でも勉強したほうがいいんじゃないか」
くらいの皮肉は言われたかもしれません。

そういえば、ついてきた添乗員がガイドと顔を合わせてまず最初に、
「きょうはファッションショー行くの?」ときいていたのを思い出しました。
そのときは何のことかわからなかったけど、添乗員にも役得がありますからね。

「クルーズは普通の旅行より、添乗員さんたちのお仕事が楽なんじゃないですか」
とたずねると「そんなことは全然ありません」3人がそろって答えました。

「横並び志向というのかな。みんな同じじゃないと気がすまないんですよ、日本人は。
パンにまぶしたゴマの数まで同じにしないと文句を言われるって、
この前行ったレストランでは、マネージャーに笑われました」

話は変わりますが、船の中は食べ物が無料なので、どうしても食べ過ぎてしまいます。
船から下りたら、自然とダイエットになるとは思いますが。

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