2008年11月7日金曜日

思えば遠くにきたものだ



今年の6月2日に22年ぶりに再訪したアイゼンヒュッテン市で「Die Märkische Oderzeitung」という地元紙の取材を受けた。その記事が今ごろになって届いたので、記念にここに貼り付けておこう。どうでもよいオシャベリをそのまま記事にしてしまうところが、いかにも田舎町の新聞らしくてのどかである。気恥ずかしいが、わざわざ読んでみようという物好きもいないでしょう。

2万人近くもいたコンビナートの従業員も今では3,200人ほどに削減されてしまったとのこと。社名も今ではEKO(Eisenhütten Kombinat Ost)から世界最大の製鉄コンツェルンであるアルセロール・ミタルに変わっている。旧東ドイツ地域の多くの企業が閉鎖されてしまったことを思えば、操業を続けているだけでもよしとしよう。

私たちが建設にたずさわった冷間圧延設備が今でも現役だったのはうれしかった。わずかしか残っていないかつての同僚たちがそろって出迎えてくれたのには感激した。「電源室の床板の裏に、なんて落書きしたんだっけ、お前さん」などと、すっかり忘れていたエピソードが次々にくり出されるのを聞いていると、こんなところに私のことを覚えてくれている人たちがいるということが、なんだか信じられなくて、もう少しで涙ぐんでしまうところだった。

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