2010年6月17日木曜日

なんだかこのところ

 2ヶ月ほどのあいだ、私としては忙しい日々が続いていました。といっても2週間のヨーロッパ旅行と母の死にまつわるあれこれを除くと、家と仕事場を往復するだけの毎日です。ですが意識は澄みわたり落ち着き払っているにもかかわらず、意識にならない心の深みであせりといらつきがゆれていて、胃のあたりがむずむずする感じが消えません。

 この6月に誕生日を迎えて、父が亡くなった歳を越えることができました。その数日前、まだ父の最期の歳のうちに母が息を引きとったのも、母らしい心づかいのように思えます。私が楽しみにしていた旅行からもどるまで、待っていてくれたのか、亡くなった翌週にはやはり心待ちにしていたコンサートがあって、その前にとあわてたのか、とにかく突然の、旅行前に病院で「あと数ヶ月は――」と聞いていたのに、せっかちに逝ってしまいました。母にはどちらのことも話してはいなかったのに、なんとまあタイミングを見計らったように、そこまで気をつかってくれなくていいのにと、切なくなりました。

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